高校受験

中学部授業風景⑥-夏休み課題「挑戦することへのワクワクした気持ちを」

大田区大森の進学塾、大森山王学院の山口です。

20年以上前に、NHKの「プロジェクトX」という番組が人気を博していました。

高度経済成長期に、日本の社会で頑張った「熱き挑戦者」たちの物語。

「仕事で何かの壁にぶち当たった時、中島みゆきの『地上の星』を聞くとなぜかやる気が出てくる」と感じるのは私だけではないはずです。それくらい、当時の多くの人に元気を与えた番組だったような気がします。

 

ふと、今の中学生達にあの番組を見せたいな、と思うことがありました。

今の中高生って、悲しいほど「元気な姿」、「頑張っている姿」を見ていないな、と感じたからです。

頑張る粘る耐える努力する

なんだか、そんな言葉が「古臭いものと捉えられる世の中になってしまいました。

そして連日のようにテレビカメラの前で頭を下げている政治家や企業の経営者の姿ばかり見ていたら、ますます努力することの価値なんて見いだせなくなるでしょう。

 

ところで、「団塊の世代」の人って自己肯定感が高いな、といつも感じます。(世代をひとくくりにして話をするのはどうかと思いますが、私の周りにいる団塊の世代の方は一様に自信がある方です)

なぜなのか?

ご本人達から話をお聞きすると、10代から20代にかけての経験が大きいように感じます。ものすごい数のライバルたち、貧しさから豊かさへの変換、自分を取り巻く周りの人たちの勢い。私が写真等でしか見たことのない、しかし確実にイメージできる「元気でパワーのある」空間。そこで生きてこられたんだな、ということを私は感じました。

 

今の若者達にも頑張って、努力して、何かが達成されていく喜び、目標が少しずつ叶う時のワクワクした瞬間を少しでも疑似体験してほしいな、と私は思います。

そうすれば、自分自身も何かに向かって走ってみよう、という気持ちが出てくるはず。

 

ある生徒に、私がかつて印象に残った「プロジェクトX」の話をいくつかしました。

そして、なにか一つテーマを選んで、「そのストーリーを読む」という夏の課題を出しました。

私が好きなのは、

セブンイレブンの誕生

スバル360の誕生

マツダのロータリーエンジンの誕生

救急救命ERの誕生

瀬戸大橋の誕生

今では漫画にもなっているプロジェクトX。

 

 

そして、彼が選んできたのは「マツダのロータリーエンジンの話」でした。

(テレビ中継の画面より)

「マツダはすごいよね~。広島の小さな会社から始めて、世界で初めてロータリーエンジン作って、ルマン24時間レースで初めて日本車総合優勝して。」

結局本人よりも、私の方がワクワクしてしまったかもしれません…。

 

30年前(プロジェクトXで放送されるよりも遥か前)、子供だった私はフランスのルマン24時間レースが大好きでした。父が当時のトヨタワークスチーム(TOM‘S)関係の仕事をしていてたのが縁でした。父は現地ルマンへ、私は日本で衛星放送。

(↑テレビ中継画面より。1990年のルマン24時間レース。手前からポルシェ、ジャガー、そしてトヨタ。

もちろん、1991年のマツダ総合優勝の時も見ていました。

自動車耐久レースって、ものすごい感動します。「人生」そのものみたいですよ。諦めないことの大切さ挑戦し続けることの価値。大きくなって、自分自身の人生と、子供の時に見たレースを重ね合わせるような瞬間が沢山ありました。

 

夏期講習中、授業の合間に昔の映像を生徒に見せました。彼も、「プロジェクトX」の漫画で色々と興奮を覚えたようで、映像に見入っていました。

なかなか、今の世の中からは元気が出てくるニュースが少なかったり、逆に心を痛める発言や行動ばかりを見聞きしますが、自分自身に意欲や活力を得られる材料は過去のものでも現在のものでも沢山あふれていると思います。(スポーツからも努力して成し遂げることのワクワクを沢山貰えますね)

言うまでもなく、何かに感動しても、それだけで生徒本人が変化するわけではありません。でも、そういう刺激や喜びを少しでも多く提供していくことも、塾にできる大切なアクションだと私は思っています。

ちょっと、普通の塾では出さないような(出せない?)課題だったかと思いますが、生徒の今後の人生のなにか一コマに役立つことを願っています。(ご協力いただいた親御さんにも感謝致します。)

 

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