中学受験

過去問に焦って取り組む必要はありません【前編】

東京都大田区、
京浜東北線大森駅北口から徒歩4分
「逆転合格専門塾」大森山王学院です!

大田区立山王小学校の目の前にありますが、大田区では馬込第二小学校、入新井第一小学校。品川区立では伊藤小学校、大井第一小学校、伊藤学園、原小学校、山中小学校から徒歩圏内にある進学塾です。

(他には、大田区なら馬込第三小、馬込小、志茂田小、小池小、開桜小、糀谷小、大森第一小、梅田小、久が原小、入新井第二小学校。品川区なら浜川小、浅間台小、立会小、日野学園、品川学園。また、港区や目黒区からも通塾されています)

こんにちは。学院長の保科です。

まだまだ暑いですが、中学受験戦線はそろそろ佳境に入ってきました。
そんな中でよくご心配される点について、今日は書いてみたいと思っています。

中学受験が近づくにつれ、保護者の皆さまから

「周りのご家庭がもう過去問を始めていると聞いて、焦ってしまう」

という声をよくお聞きします。
特に5年生の終わりから6年生の秋にかけて、過去問の話題が一気に増える時期になると、「うちも早くやらせたほうが良いのでは…」と不安が大きくなるのはごく自然なことです。

しかし、まずこれだけは覚えておいて、そして安心していただきたいことがあります。

過去問は、早く着手したご家庭が有利になるタイプの教材とは言えません。

むしろ、タイミングを誤って、あるいは焦って早期に取り組んでしまうことで、本来得られるはずの効果が半減してしまったり、お子さんの自信を損ねてしまったりするケースが少なくないのです。

そもそも過去問の役割は大きく分けて二つあります。

  1. 志望校の出題形式やクセを知り、必要な対策ポイントを把握すること

  2. 本番形式に慣れ、時間配分の感覚をつかむこと

これらはどちらも大切ですが、
「基礎的な問題がしっかり解ける」
「標準レベルの問題で安定して得点できる」
という状態が整って、初めて機能するものです。

逆に言えば、基礎がまだ固まり切っていない段階で過去問に手を出すと、当然結果はついてきません。

その結果、
「全然できない…」
「この学校は難しいのでは…」
という不必要な不安だけが積みあがってしまいます。

これは決してお子さんの力そのものを表しているわけではないのです。

単に準備が整っていないだけのことです。

しかし、その誤解や落ち込みが、保護者さんとお子さんの双方のモチベーションや日々の学習姿勢に影響してしまう場合があるために、注意が必要なのです。

もう一つ、早すぎる過去問演習には次のようなデメリットもあります。

  • 間違いの原因が「知識不足」なのか「出題傾向への慣れ不足」なのか判断しづらい

  • 不正解が続くと、お子さんが「自分は(この学校には)向いていない」と感じて自尊心が傷ついてしまう

  • 保護者の方が結果に必要以上に反応してしまい、家庭内の雰囲気がよくないものになってしまう

  • 塾での日々の学習(今、必要な総復習の内容)が後回しになりやすい

このように、焦って過去問を始めることで、本来必要のない負担や誤解が生まれることがあります。

過去問は「合否を占うためのもの」ではなく、「合格に近づくための調整ツール」です。準備が整っていない段階で使うと、調整どころか軸がぶれてしまうことさえあります。

大切なのは、「周りがどうしているか」ではなく、
“お子さんが過去問を活かせる状態にあるかどうか” です。

大森山王学院では、進度や理解度を見ながらベストなタイミングを判断しています。指示がある場合は、そのタイミングがもっとも効果的だと考えていただいて大丈夫です。

焦らなくても大丈夫です。
まだスタートしなくても、決して遅れているわけではありません。

ちょっと長くなってきたので、この辺で切って二回に分けたいと思います。

後編では、
過去問に取り組む「適切な時期」はいつなのか?
家庭で今どのようにサポートするのがよいのか?
という辺りを、書いていきたいと考えています。
楽しみに、そして過去問と同じように焦らず、お待ちくださいね。

RELATED POST