高校受験

中学部授業風景③-社会講義「こうすれば、歴史は覚えられる!」

大田区大森の進学塾、大森山王学院の山口です。

今年の夏期講習では、中3生を対象に社会の総まとめ講義(主に歴史・地理)を実施しました。中3の夏前に入塾した受験生にむけて、いかに短い時間で歴史や地理の中学範囲をインプットさせるか。塾講師の腕の見せ所だと思います。

歴史も地理も、中学生だと学校の教科書は200ページ近い分量。全部解説していたのでは受験に間に合いません。かといって、既存の夏期講習テキストの多くは「ある程度社会がわかっている子」を前提に作っている解説や問題ばかり(その想定でテキストつくらないと20~30ページに全範囲が収まらないですからね)。ピンポイントに(赤シートを使いながら)穴埋め形式で要点だけを覚えるような問題集もいくつかありますが、私はいずれも大森山王学院の授業では使いません。

使うのはコレだけ。↓

私が作った歴史のまとめプリント。縄文から平成まで4ページにまとめてあります。

年表のような、メモのような…。

もともとは、私が社会の授業をするときに使っていた「カンペ」だったものです。

名付けて、「おぼえま」(笑)。

 

歴史が得意ではない子にとって、一番最初の関門は「覚えるべき分量だと思います。中学受験をする小学生も、歴史がよくわからないと感じる中学生も、とにかく社会の受験勉強を始めた瞬間に、

こんなに覚えられないよ~。

という気持ちが大きいはず。だから、

歴史なんて大したことないぞ。

思うことがまず大切なことです。

この4枚覚えたら、入試で歴史は満点だから。

と伝えると、

「まぁ、4枚くらいなら気合で覚えられるか。

と思うものです。実際、4枚に入試で必要なことはほぼ書いてあります。逆に入試に必要ない知識はすべてそぎ落としています。よって、各中学校の定期テストの勉強には不向きなプリントです。(←生徒達から中学校の社会の授業のノートやプリントを見せてもらいますが、高校入試では出題されないであろう細かい内容を随分と教わってますね。大学入試でようやく必要とされる知識だったり、先生独自のトリビアだったり。そして歴史や地理に時間をたっぷりかけた結果、3年生の公民の単元で時間が足りずに公民の後半が尻すぼみの授業になっている中学校の多いこと…。あれは高校入試にマイナスでしかありません。

私が「おぼえま表」に従って解説をしていきます。生徒達は説明の中で覚えたい点を表にメモ書きします。極力無駄なく、シンプルに。理解のしやすさを優先するので、正確な解説ではないときもあります。(例えば、私の授業では鎌倉幕府の「六波羅探題」と江戸時代の「京都所司代」を『ほぼ同じ』と教えます。『幕府が関東にあったから、京都の天皇たちを見張ってたんだ』と。詳しい違いは高校生になってからでも覚えればいい。細かいことにこだわる人からはいろいろとツッコミを受けそうですね。でも、ひと夏で歴史をすべてインプットする、というのはそういうことだと思います。

私の授業では、各時代の『人』を中心に解説します。人って、『人』に興味がわきます。伝記とかを読む子供たちが多いのもそのためではないでしょうか。私自身、10代の時にNHKで放送されていた「西田ひかるの痛快人間伝」という番組で人を通して歴史に興味を持ち、随分と現代史に明るくなった記憶があります。

 

さて、ただ授業解説を聞いているだけでは、いくらプリントにきれいにまとめていてもインプットしかできません。アウトプットはどうするか?いきなり入試問題を解いても点数は取れないでしょう。

今度は、真っ白な紙に、教わった歴史の全体の流れを書いていきます

名付けて「まとめま表」(笑)

最初は「おぼえま表」のプリントを見ながら、そして2回目、3回目は少しずつ自分の頭の中の記憶を頼りに、飛鳥時代→奈良時代→平安時代…と書いていきます。

少しずつ、慣れていきます。

↑生徒によっては紙一枚ビッチリ「まとめま表」を書いている子もいます。

 

とにかく、歴史の全体を自分の頭の中で整理させていくことです。

ドラマ「ドラゴン桜」(←パート1のほう)で社会をメモリーツリー形式で覚えるやり方がありましたが、あれも趣旨は一緒だと思います。

↑過去の卒業生が作った「まとめま表」。この子は入試当日までに約50回「まとめま表」をつくりました。入試当日は95点。(当日の夜は取れなかった5点を悔しがっていました。絶対100点取れると思っていたみたいです。)

 

ちなみに、こうやって歴史に慣れながら社会の入試問題も並行して解いていくのですが、過去問を解いていくとさらに生徒の中で理解が進み、自分の中でまとめておきたいことが増えていきます。

それをプリントに各自追加していくのですが、

↑いっぱい書きこんで、プリントがすごいことになっています。

これじゃあ、教科書を全部読み通すのとあんまり変わらないな

と思いますか?

もしかすると最終的に積み上げた知識の量はそうかもしれません。

でも、最初は「こんなに覚えるのは無理だ」と思っていた範囲を、全部覚えたことになりますね。しかもひと夏で

今年、大森山王学院や他の塾で教えている私の教え子たち(中3生たち)は概ね、9月末の時点で、社会の過去問が85点~95点ほど取れています。(もともと今年の春の時点ではほぼ歴史がわかっていなかった生徒達ばかりです。)

目指すは、都立入試本番で社会「100点満点」です

 

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