中学受験

受検を終えた君たちへ

5月の終わり。

本来だったら、中学に入学して友達も増え、部活の仮入部期間が終わって忙しくなる時期。学校によっては運動会の練習なんかが始まっているかもしれません。そして、初めての中学校の定期考査(中間テスト)の準備にも追われているはずです。

例年この時期は、塾でも授業中に眠そうにしている中1生の顔を見かけます。

もっとも今年は、学校もなく体力が有り余っていることでしょう。

もはや、休みすぎて「ダルい」って感じません?

早く学校も通常通り始まってほしいっす…。

塾の先生ですらそう思います。

学校行って、部活して、テスト勉強に追われて。

塾に行って、眠くなって、授業中に眠りこけて、そして塾の先生に怒られて(笑)…。

「全くこのヤロー、寝てんじゃねーよ」っていつも思ってましたが、でも、なんかそのほうが中学生らしいな、って最近思います。←塾の先生でも新しく学ぶことが沢山あります。

 

今年の春、都立中を受検した現中1生の皆さん

遅ればせながら、受検、本当にお疲れさまでした

もう随分と昔の記憶になってしまったでしょうか。

2月3日。考えてみると、あの時は「コロナ」とかまだ知らかったですよね。

入試が終わって、あっという間に学校が休校になり、縮小された「なんかショボい」卒業式が行われ、中学校も本当に入学したのかどうか実感もわかないまま、もうすぐ6月です。

少しずつ、学校が再開されてきています。

たぶん、多くの人は生活のリズムが崩れてしまっていると思います。しかも、中1生は全くの新しい空間にいきなり出ていかないといけない。ちょっと大変かも。余計な老婆心が塾の先生にはあります。頑張ってください。

 

頑張れよ。

頑張ってね。

大丈夫。

自分を信じて。

……。

 

受検を経験した人は、この言葉を何度も聞いてきたはずです。

頑張って、とか言われるのはプレッシャーだった

今振り返って、そう感じる人がいると思います。

今の自分は全然頑張れてないから…」

そう後ろめたく感じる人もいるかもしれません。

でも、一つのことは事実です

あなたはかつて、周りの大人たちから(あなたの何倍も人生経験を重ねた大人たちから)「頑張ってね」と言われるに値するほどの努力をしていたんです。

受検生としての毎日が、いつも上手くいっていたわけではないはずです。気持ちが逃げてしまった日もあるでしょう。課題をしっかりこなせなかった日もあるかもしれない。

でも、周りの大人は(もちろん、親御さんや塾の先生に怒られる日はあったでしょうが)それでも、あなたのことを立派だと思ったはずです。12歳で「受検」という経験をすることは、本当に大きなチャレンジだったから

考えてみると、うだる暑さの夏休みに、お弁当抱えて毎日塾に通ってた小6生は全国にどれくらいいたんでしょうか。冷房の効いた部屋でゴロゴロしてたほうがはるかに楽なのに。

過去問を解いたり模試を解いたりするようになると、「失敗した」とショックを受けたり、点数が足りなくて悔しさがこみあげてきたりすることも多々あったと思います。そんなショックや悔しさを経験しないことだってできました。受検勉強をしなければいいだけのことです。

でも、あなたはあえてその「険しい道」を選択して歩き続けましたね。最後まで。

だから、あなたは立派なんです。

だから、あなたは周りの大人たちから褒められるに値したんです。

だから、入試当日みんなから「頑張って」と声をかけられたんです

 

一度払った努力が消えることは決してないですたとえ、その入試が最終的に「不合格」だったとしても自分の思い描いた結果にならなかったとしても、あなたがこれまでしてきた実績は何一つ消えないです

 

「でも、受検が終わってからの自分は本当にダメダメだから…」と思う人もいるかもしれません。たしかに受検を終えて、地元の中学校に進学することに決めたのもつかの間。長い長い「春休み」に入ってしまいました。

気が付けば、三カ月以上「特に何もせずにゴロゴロしてしまった」と、後悔していたりしますか?

「かつての自分と比べて、今の自分は何やってるんだろう…」と自信をなくしていますか?

でもね、それだって、あなたがこの春までに作り上げてきた努力の記録が消えたりすることはありません。どうか安心してください。

 

もっとも人というのは、努力した成果・結果が目に見える形で出ないと失望するものです。それは自然な感情です。受検の場合、結果が「不合格」だと、自分というものが否定されたように最初は感じることでしょう。

 

私も、(当然私はもうすでに大人ですが)時に物事が失敗し続けて行くようなとき、自分を否定したくなる気持ちに襲われることがあります。

そんなとき、いつも自分が10代だった時に恩師に言われた言葉を思い出すことにしています。

自分がなにかをやってみた結果、失敗して落ち込んだ時は、『自分がなにかをやってみた』という事実に目を向けなさい失敗しない人、叱られない人は『何もやらなかった人』か『死んでいる人』です。何かをやったから失敗もする。でも、何かをやった人は1歩か、0,1歩かもしれないが、やらなかった人より先へ進める。」

 

もう20年以上前に言われた言葉だから、少し『変色』してしまった気がするんですが(笑)、まぁでも要旨はそういうことだったと思います。本田宗一郎(ホンダ創業者)とか松下幸之助(パナソニック創業者)も似たような言葉を残してますね。

 

努力したから、挑戦したから「失敗した」と感じることもあるんだよ

挑戦していなければ、そもそも落ち込むことすら感じられない

 

だから、あなたが受検をした結果、残念な気持ちを抱くのは、なにかに挑戦したことの証しなんです

 

そして、挑戦した人は、1歩か、0,1歩かもしれないけど、確実に挑戦しなかった人よりも前にリードしているんです

 

今年、受検を終えたみなさん。

受検で上手くいかなかったことを今でも引きずっていますか?

「はい」という人。

「いいえ」と強がっている人。←じゃあ、考えてください。あなたは去年の5月・6月と同じくらいペース良く努力していますか?

 

いずれの人にも伝えたい点があります。

あなたは確かに努力をしました。「失敗した」ように感じるかもしれませんが、確かに挑戦しました。そしてそれゆえに、他の人よりも前にリードしています。(実際には、0,1歩や1歩ではなく、中学受検経験者のほとんどは、受検をしなかった人より10歩も20歩も前へ進んでいます。これは私が以前書いた「中高一貫校を受検することの価値」というブログにも書いた通りです)

 

そのリードをこれからも活かしますか?

それとも、その努力や挑戦した証しを「昔もらった表彰状」のように、部屋の隅に飾って終わりにしますか?

 

私は高校受験、大学受験を担当する塾講師として確信を持って言えます。

都立中高一貫校を受検した経験のある人は、その後の中学・高校生活で、確実に他の人をリードするだけの力をすでに備えています。

このままいいペースで走り続ければ、都立中高一貫校(小石川・両国・富士・武蔵・白鷗など)よりもさらに上のレベルの都立高校(新宿・青山・戸山・西・日比谷など)を狙うことが十分に可能です。皆さんの先輩方(かつて都立中高一貫校を受検した人たち)の多くが、それを達成してきました。

 

あなたは、どうしますか?

「失敗してやる気が出ない」と嘆いて終わりますか?

「自分は受検のことなんて気にしてない」と強がって、我が道を行きますか?

それとも

このまま、終われるか。」と、3年後に向けてリベンジするために動き始めますか?

 

私は、動き始める人をこれからも応援していきます。

 

受検を終えた君たちへ。

 

都立中高一貫校受検者としての誇りを、決して忘れないでください。