大田区大森の進学塾、大森山王学院の山口です。
神奈川県では、「今日から新学期」という方も多いかと思います。東京都は明日からのところが多いでしょう。
学校は1学期に入りますが、大森山王学院の中学部春期講習はちょっと長め。4月10日(日)が最終回です。
昨日4月4日の春期講習の様子は・・・・
中2「社会」の様子。
「ブログに載せるならもっときれいに板書しろよ」とか同業者に突っ込まれそうな、相変わらずの地図…。
『先生の書いたことをただノートに写すだけの授業」を前提としていないので、口から出る説明の方が先で、後追いでホワイトボードにメモをする形式になるため、どうしてもこうなるのです。←言い訳…。そもそも生徒達にも、「すべてノートにメモする必要はない。自分で『大切だ』と思うことだけ写せばいいし、逆に板書していなくても先生の説明で大切だと思ったらメモに残す癖をつけなさい」と伝えています。
色々な個性の子がいるので、一律良いとは言えませんが、私の卒業生の多くが後になって、『自然と大切なことをメモする癖がついた」と言っていることを考えると、やはり長い目で見るとこのやり方で正解だったかな、と思っています。
本日は「世界・日本のエネルギー問題」。この単元も、『地理』としては重要だし、先週に引き続いてバックグラウンドが広いテーマです。「エネルギー」というテーマだけで、「原発の是非」とか、「憲法改正の是非」みたいな話まで広がります。
「(原発問題とか憲法改正の議論とか)そんなこと学校の定期テストには出ないじゃん?」って…?
だから、春休みとかにやるんです。
テストに出るような細かい部分はテスト前に覚えればいい。その時、春休みに考えた問題が頭に思い浮かびながら覚えるか、ただの『単語』として社会を覚えるかでは雲泥の差です。
石油タンカーで中東から石油を輸入しないといけない日本の地理的要素。そして、石油運搬のシーレーン状にある安全上の問題(ホルムズ海峡などペルシャ湾の話をしつつ、先日発生した座礁船の話と結びつけて、『運河』などの話もします)。原発が稼働していないゆえに、火力発電に頼っている現状。脱ガソリン、自動車のEV化と叫びながら、電気をつくるために石油を燃やしている現実。同時に原発事故の処理で生じている汚染水の問題(と、それに伴う過剰な不安を煽る報道)…などなど。
『憲法を改正すべきかどうか』・「原発を再稼働するべきかどうか』というのは一筋縄ではいかない話なんだ、という話をうっすらとでいいから覚えてほしいし、考えるきっかけにしてほしい。詳しい議論や、自分の意見は大学に入ってから考えればいいんです。
とはいえ、『色々考えるきっかけになったらいいな』と思いつつも、本人のノートを後ほどちらっと見たりしていると、『韓国の兵役の話』(←自衛隊と軍隊の違い、という話で私がした説明)や、『コカ・コーラの成分の話』(←『汚染水』に絡めて私が話した小話)の方が印象に残っている…のかな?
まぁ、そういうことも大切な知識です(笑)
中3生の授業。
わずかに3回目ですが、もうすでに「過去問演習」がさまになってきていますね。やっぱり「早くスタートすること」と「続けること」は偉大です。
今回は過去問演習をしつつ、進路の話もいろいろとしました。新中3生はこの時期に進路について闊達な話し合いをするのは重要です。夏以降本格的に進路の話を詰めていくときに、春から「進路の考え方」について風通しのいい状況をつくっておくとスムーズさが全く違う。
都立高校の過去問、私立高校の過去問、より難しい私立高校の過去問、と説いていくと「偏差値」という数字でしか知らなかった学校のレベルというものを自分の感覚で身に着けることもできますしね。この時期の過去問演習は本当に重要です。
なぜか「余談」で話した「島しょにある都立高校に進学した卒業生」の話に興味をもっていたりもしました。そう、たしかに東京都民は島の都立高校に進学することもできます(東京都の場合、一般の23区の生徒が選択できるのは寮生活ができる『都立大島海洋国際高校』だけです。都立小笠原高校や都立八丈高校などは転居しないといけません…)。
まぁ、人生いろいろです。「そういう進路に進む人生」というのも沢山の選択肢の中の一つとしてあります。もちろん、難関高校に合格するのと同じく、そういう選択には、それだけの大変さも伴います。「高校受験が大変だから」という逃げ道で選べるほど楽な道ではありません。同時にそういう生活には、他では得られない楽しさや感動もあるかと思います。でも、ということは都内の難関校に頑張って入学して進学することもまた、楽しさや感動であふれている、ということです。『幸せ』と『思考』の関係性を学べますね。
さて、いよいよ、中学部の春期講習も残り1回となりました。