この記事は、
「塾向け説明会のお知らせ、続々。オンラインでの実施の是非とは」
の続編です。
前回の記事では、オンライン説明会のメリットをご説明しました。
簡単に言えば、
①説明そのもののクオリティが上がると期待できる
②参加する側の時間制限、移動コストがかなり軽減される
③録画できれば、あるいはYouTubeなどにアップロードしてあれば、何度でも見られる
の3点です。
では、逆にデメリットはあるのでしょうか?
あります。しかも、小さくないものが。
説明会のメリット、というより参加する意味を考えてみれば、すぐに答えは出て来ます。
なぜ説明会に行くのか?
「その学校がどんな学校なのかを、自分自身の目で見るため」
色々あるでしょうが、一言で表現するならば、これにつきます。
オンライン説明会でもこれはある程度は達成できます。
説明している校長先生や入試広報担当の先生、教科担当の先生がどんな方なのかは、動画をしっかり見れば伝わってくることでしょう。
しかし、僕たち塾の先生、何より保護者の皆さんが一番知りたいのは、
「実際の生徒さん達はどんな子たちで、どのような学校生活を送っているのか」
ではないでしょうか?
それを知るためには、やはり実際の授業風景や休み時間の過ごし方を直接見ることに勝るものはありません。
現時点では、実施されたオンライン説明会の中に、こういうニーズをかなり満たしてくださっているところはまだまだ数少ないと感じます。
正確に言えば、
「欲しい情報と提供される情報にズレがある」
のです。
学校さんとしては、「いかに伝統がある学校なのか」とか、「創立者の方の素晴らしい理念」などをまず持ってこようとします。それも、もちろん重要なお話でしょう。削れなどとは言いません。
しかし、私たちが知りたいのは、上にも書いたように
「パンフレットに載る一握りのエリートではなく、ナマの生徒の日常」であり、
「実際アクセスはどれくらい良いのか」であり、
「もしも勉強が行き詰った時にはどうやって助けてくれるのか」であり、
「正直なところ、卒業までにいくらかかることを覚悟しておかなければならないのか」なのです。
そこを説明、紹介する部分をしっかり作り込んでいただきたい。
こういう情報がなかなか手に入らなくてがっかりされる方も多いでしょう。
その場合は、率直にお通いの塾の先生にご相談されるべきです。
情報は本当に重要です。ぜひ、プロの意見を参考にしてください。
あえて言えば、この時点でお子さんの志望校について何も言えない塾であれば、再考されるべきです。お子さんを大事にしていないのが明白だからです。
そういう意味でも、オンライン説明会はただご覧になるだけでなく、志望校選びの重要な第一歩、そして途中の一手段にすぎない、ということを親子でよくご確認していただけたらと思います。
どうか、良き学校さんと巡り合われますように。お祈りしております。