センター試験から一カ月。
首都圏の私大は前期日程がほぼ終わり、
残すは青山学院大学と早稲田大学くらいになってきた(この二校も今週で終了)。
一方、一月の末から入試を開始した女子大はすでに
先週の後半くらいから中期日程が始まっており、
今週は二月後半に行われる国学院大学などの中期日程の出願締め切りとなる。
前期日程の入試が上手くいっていない受験生、まだ合格が一つも取れていない受験生は、
今週・来週あたりの動きがとても重要になってくる。
どこに出願し、どのタイミングでそれを決めるか。
この辺の決定について、自己判断は非常に危険だ。
通っている塾や予備校の先生と綿密に打ち合わせたほうがいい。
多くの塾講師は、この中期日程・後期日程での意外な穴場や最新の状況を知っていることだろう。
中期・後期の受験校が決まったら、受験生本人には何ができるか?
合否のカギは二つある、と私は思っている。
①決してあきらめないこと。
あまりにも当たり前で、「そんなこといわれなくてもわかってるよ」と全員が思うはずだ。
その通り。18歳にそんなこと言うのは野暮だ。
でも、この時期に合格が一つも取れていない高3生の多くは、この点で理屈と感情が乖離しているのも事実だろう。
もっとも、知識(中期・後期の募集定員や倍率など)があり、理論的に考えられるゆえに、
小学生や中学生とは違って明確な不安があるのは当然のことだと思う。
だから、こちらも理論的にアドバイスしておきたい。
後期募集は定員が少ないゆえに倍率も上がるが、
難易度はそんなに上がらない、ということを。
すでに前期と後期の合格最低点を見比べて実際に解いている人は理解しているはずだ。
多くの学校では前期も後期も合格最低点はあまり変わらないし(上がってもせいぜい数パーセント)、問題の難易度もそんなに難しくなってはいない。
もっとも例外(後期は合格最低点が格段に上がるとか、後期は合格者人数を公表しておらず、実際のところは合格者が出ているかどうかすらあやしい等)はあるが、
そういう学校は最初から避けておけばよいだけのことだ。
結局のところは、
自分との戦いであることに変わりないのだ。合格最低点をしっかり超えられるかどうか、に合否はかかっている。
そもそも、後期日程を受けている時点で、
そこにエントリーしている人は皆、合格を一校もとれていない可能性が高い。
ある意味で「みんな同じ位置」である。そこをどう捉えるか?
「ずっと落ち続けているし、自分は今回も不合格かも」と思うか、
「同じ位置にいる奴らと戦うなら、勝つのは自分だ」と信じ込めるか。
合格の可能性を少しでも上げる人が後者であることは論じるまでもない。
だからこそ、
中期日程や後期日程で勝利する受験生は
「決してあきらめない」人、
最後まで自分を信じて全力で走れる人なのだ。
②プライドを捨てられること。
みんなプライドを持っている。
受験において、ある程度のプライドは絶対に必要だと私は感じている。
前期試験にすべて落ちた人が、みんな自信過剰で分不相応な受験をした、とは私は思わない。
多くの場合、運が悪かっただけなはずだ。
しかし、ここから中期や後期を受験するにあたって、
自分の持っているプライドを吟味することは有益なことだろう。
「自分はここより下の学校は受けないんだ」と決めて強気のプランで行くのは大いに結構。
ただし、その人はある意味で
プライドを捨てて、浪人することを受け入れる覚悟
(来年、一学年下の人たちと同級生になることを受け入れること)が必要だ。
「絶対現役で受かりたい」
と思う人の場合も、(不本意であったとしても)当初の予定よりも安全圏を狙って
複数校を受験することが求められる点でプライドを捨てる覚悟が必要かもしれない。
これまで第一志望校をGMARCHにしていた人は、
そもそもGMARCHのほとんどに後期日程の入試がほとんど存在しないため、
日東駒専クラスに志望校チェンジすることが必要になる。
加えて、受験校の増加に伴って受験費用(一校あたり約3万)や、
仮押さえをするための入学金(約30万)を用意してもらうよう
親御さんに頭を下げることも、
ある意味でプライドを捨てて行動しなくてはいけない事柄の一つかもしれない。
「こんな低レベルな学校に行ったら就職で困るかも」
とか
「親にお金で迷惑かけたくないから」
というような理屈は、一見理にかなっているように見えて、
実際には全部自分のプライドから出た考えだ。
「就職で苦労しようが、親に一時的に迷惑をかけようが、今自分に必要なのは大学の合格を一校でも出すことだ」
「恰好が悪くたって、バカにされたっていい。大学に受かるんだ」…。
勝つためには何かを捨てる潔さを持つ必要がある。
これは受験に限らずスポーツや様々な世界で必要とされる鉄則だろう。
入試にエントリーできるだけの基礎的な学力があるのであれば、
あとはあきらめずに、こだわらずに、
最後の最後まで走り続ければ、必ず合格はとれる、と私は信じている。
周りの同級生が次々に合格を決めて、悔しい思いをしている人がいるかもしれない。
でも、今年度の大学入試自体はまだ日程の半分を消化したにすぎない。
周りを大きく見回せば、国公立大の受験する受験生たちなどは、
まだまだ本命の試験を迎えるところにすら行ってないのだ。
頑張っている高3生はまだ全国に大勢いる。最後までけっしてあきらめないでほしい。
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最終更新:2022年6月26日