11月最終週に入り、公立中学校では続々と中3生の仮内申が発表されている。
あくまで私が見ている範囲内だが、数年前に比べてずいぶん厳しくなったな、という印象を受けた。かつては内申プラス5ポイントアップをする生徒が何人もいたりして、「内申バーゲンセール」でもやっているかのような学校もあったが、今年はうまく行ってプラス3、ほとんどの生徒はプラス1程度。“もはや、ゆとりではない“ということなのだろうか。
さて、前回のブログの通り、私立併願校(確約)をこの内申をもとにここから1週間程度で確定させなくてはいけない。いうまでもなく、私立を単願推薦もしくは専願入試などでエントリーする生徒、また確約ではないものの併願で加点優遇をとりたい生徒もこの時期に受験校を確定させる必要がある。つまりフリーで一般入試をエントリーする人以外はすべて12月中旬の中学校からの入試相談を通さなくてはいけないのだ。
このタイミングで私は毎年同じような相談を受ける。それは、「内申の結果、第一志望の都立高校に受かるためには当日点をさらに伸ばさないといけない。はたして、ここから二カ月半で〇〇点伸ばすことが可能なのだろうか?」というものである。なぜなら「もし都立受験が難しいのであれば、ここで都立を諦め私立の単願入試に切り替えたい」という希望を表明されるご家庭が多いからだ。なるほど、なにも都立高校に合格するだけが成功ではない。大学入試が難化している昨今、中堅校クラスであっても付属の私立高校にはいったほうが良い場合もある。(もちろんこの辺はデメリットもあるので十分な検討が必要だ。)
子供がどうしても行きたいという都立高校が難しいのであれば、あえてランクを下げて別の都立を受けるより私立高校を推薦で出したほうがよいかも、というのは非常にスマートな考えであり、賢明な判断だと私も捉えている。ただこのへんは当事者である15歳の子供はどうしても都立第一志望にむけて気持ちが熱している状態のため、親御さんの「大人の判断」が必要だろう。今まで頑張ってきた子供たちにとって、ここで私立高へと志望校をチェンジすることは「受験敗北宣言」に等しかったりする。だからこそ、このまま第一志望校の都立をチャレンジすることで生じるリスク、ランクを下げて都立を受験した場合の展望、私立高校に入学した場合の展望をできる限りわかりやすく伝えて、冷静な判断をしやすくする必要があるだろう。
この点でも、現在通塾している塾の先生に尋ねてみることをお勧めする。各高校の状況をしっかりと理解している塾講師であれば充分に対応できるだろう。加えて、経験豊富な塾屋であれば上記のような相談を何十・何百と受けてきているはずである。ぜひ親御さん・ご本人を交えて三者面談の機会を設けるようお勧めする。きっと今まで頑張ってきた生徒本人も納得できる仕方で最終的には良い決定ができるはずだ。
さて、もう一度、冒頭でふれた質問に戻りたい。「都立入試まで残り二カ月半。ここからあと何点、当日点を伸ばすことが可能なのか?」という点である。次回のブログで取り上げたい。
都立高校受験。ラスト二カ月半で100点伸びる生徒とは。‐2020年度都立高校入試75日前 ①‐ につづく
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最終更新:2022年6月26日