受験生に私が伝えておきたいことは以下の点です。
のべつ幕なしに「9月入学論」を一蹴したブログではありますが、国はあっさりと9月入学を決定するかもしれません。その時に、私は別に反対の声なんてあげたりしません。デメリットがそれほどあろうが、一度、しかるべき権威を持っている人が決定したことは従うべきですから。今度は、(デメリットが沢山あっても)その中で自分にできる最善を尽くせばいいだけのこと。
ただ、時間的な要素で言えば、「9月入学制」になった場合の半年間の猶予は「プラスでくっ付いてきたオマケ」だと考えたほうがいい。
これは塾講師として絶対確信をもって言える事です。
あくまで受験生は、来年の1月~2月に試験がある。そこまでの期間が本線だ、という認識でいましょう。大学入試で言えば、新しく始まる共通テストまで残り8カ月です。
8カ月後にあなたは戦えますか?
その自信がないなら今から死ぬ気で勉強するか、そもそも浪人する覚悟でいたほうがいい。
8カ月あれば、戦略次第で受験は戦えますよ。
高校入試ならなおさらまだ間に合います。
昨年の大森山王学院にいた一人の生徒のことを思い出します。高校受験生でした。お父さんの仕事の都合で中2の終了時期(6月末)までアメリカにいて、夏に帰国したんです。でも年齢上、アメリカでは中2でしたが、日本では中3扱い(←帰国子女ではよくあることなんです)。
当然ながら日本に戻って、日本の中学で一番最初に受けた数学の平方根の小テストは0点。
そりゃ、そうだ。中2生がいきなり平方根出されて解けるわけがない。
帰国していきなり受験6カ月前。なにもわからないのに…。さぁ、どうする?と。
でもその子は不平を言ったり、自分の境遇を嘆いたりしなかった。
一から(本当に最初から)数学の計算式を覚え直しました(どうしてもアメリカと日本では教わり方も違うので、関数とか文字式とか全部教え直しになります)。英語もフィーリングのネイティブ会話から文法英語に切り替えて教え直し。
でも、わずか半年で入試問題をとけるレベルにまで到達。無事第一志望に合格しました。
人って、状況がすべてではない。
今までいろいろな、ある意味「エマージェンシー」な入試を私も経験してきました(指導コースのページに詳細が書かれています)。でも、そういう状況の受験生のほうがむしろ入試に強かったな、と今振り返って感じます。
このコロナ禍を上手く利用する人になりましょう。決してコロナ禍に影響されるだけの人にならないでください。
ところで、コロナ禍で模擬試験すらまともに受けられない中、今の自分の立ち位置がどの辺にいるのか、不安に感じている人もいると思います。
次回のブログでは、入試を迎える8か月後・9か月後を見据えて、現役で合格するために今自分は学力的にどの位置にいるべきか、その点をまとめたいと思います。