高校受験

中学部ー「国語力」を上げるための、新たな試み。

大田区大森の進学塾、大森山王学院の山口です。

「生徒たちの国語力を上げたい」という思いを、最近強く思っています。

「国語」の学力を上げる、って一番難しい。

でも、「国語」ができるようになると、ほかの科目もできるようになってくるはず。

多くの親御さんがそうお感じになっていると思います。私も全く同感です。

 

自分自身の経験から、国語力を上げる秘策を、私は一つ持っています。

「自慢」のようで恐縮ですが、私は「国語」の勉強というのを受験生時代にまともにしたことがありません。まったくしなくても、大学センター試験(現在の大学共通テスト)の現代国語はいつも9割以上取れていたからです。

これは私に限らず、今の40代以上の方であるならば、同様の方はかなりいらっしゃったと推測します。

何をしていたか…。

ただ「新聞」などを毎日読んでいただけです。

振り返ってみると、小学生のころから、自宅には「朝日新聞」が毎日ポストに届いていました。当然毎日読みます。「天声人語」を毎日読んでいると、文章の展開の仕方が解ってくる。面白いもので文章の展開(流れ)が染みついてくると、国語の入試問題の論説文も、筆者の言いたいことはなんなのか、自然と文字が浮き上がってくるものです。

中学生・高校生になると、「AERA」や「日経ビジネス」や「日本経済新聞」などもよく読みました。

1990年代後半、大手金融機関が倒産し、大手自動車メーカーが軒並み赤字を計上していた時代です。数年前まで過去最高の業績だった企業が数年で奈落の底に落ちて行っている当時の「雰囲気」は子供心に興味を抱くものだったのでしょう。発行から1週間遅れの日経ビジネスを古本屋で安く買ってきては、いつも読み漁っていました。

「AERA」と「日経新聞」は学校の図書室に置いてあったのが運命の出会いだったかもしれません。学校の昼休み中は、校庭で遊んでいる同級生たちには目もくれずに、昼ご飯を5分で食べて、残り40分はひたすら「AERA」と「日経新聞」を読みました。学校が休みの時期になると、「日経ビジネス」同様、型落ちの「AERA」を探しに古本屋へ。日経新聞は朝の電車に乗れば必ず手に入りました。(当時は必ずと言っていいほど網棚に読み終えた日経新聞がありました)

「AERA」とか日経ビジネスを読み続けていると、語彙力が文章の表現力などが増し加わるのは言うまでもありませんが、何よりも知識が増えます。中学生・高校生が学ぶ学習科目には直接関係がないように思えて、実は国語の文章を(書いた筆者が持っているであろう膨大な知識の背景を同様に手に入れることができるゆえに)読み解いて理解することが非常に容易になります。

今、塾講師として、そして子供たちの親世代の大人として振り返って思いますが、

新聞・雑誌を4誌購読し続けている若者が、国語で「無敵」になるのは必然です。

結局のところ、どんな「国語の参考書」や「天才的な国語教師の授業解説」を駆使したとしても、何年も「大人の文章」を大量に取り入れた読書家には勝てないと思います。

もちろん、誰か他の大人に「読書しなさい」と言われ、嫌々惰性で読んでいても国語力が上がるとは思えません。自分で興味を持ち、好奇心から読んでいく習慣が必要です。

意味のある読書をする習慣幅広い知識を取り入れていく習慣

これらを今の中学生にもできないか?

ということで、昨年の年末から、中1・中2生を対象に、新たな国語の取り組みを始めています。

それが

「AERA」を毎週読んで、記事を要約する課題、です。

生徒たちには、毎週「AERA」を購入するようにお願いしています。

そして、約80ページほどある雑誌を読み通します。

読んだ記事の中から、まず6つの記事を選んで、その記事の内容を要約する課題があります。

「文章を要約する」というのは、国語力を上げるうえで、一番効果的な勉強方法だと思います。読んだ文章をしっかり理解できないと(わからない言葉があればそれを調べることも含まれます)いけません。そして、文章の要点が何かを識別する力が磨かれます。

次に、読んだ記事から2つを選んで、200字の感想文を書きます

200字、というのがミソです。長い文章を読んでそれをわずか200字でまとめるというのは、400字(原稿用紙1枚)の感想文よりもはるかに難しい作業です。そして、この200字作文というのは、東京都の都立高校入試の国語でも出題されます。

 

大森山王学院中学部の生徒たちにとって、これは本当に大変な勉強だと思っています。

まず、毎週雑誌を欠かさず買って、80ページ読み切らないといけないですからね。

親御さんにも、大変なご協力をいただいています。(お子さんと記事の内容について話し合いをしていただく目的で、親御さんにも同じ雑誌を読んでいただくよう、事前に保護者面談で打ち合わせています。)

すぐに、脱落していく生徒も複数名出るかな…と思っていたのですが…。

 

生徒たち、みんなやり切っています。

すごい、と思います。

 

日経新聞でもなく、経済雑誌でもなく、「AERA」を選んだのは理由があります。

 政治経済系の記事ももちろんありますが、

 

結構、10代の若者たちでも興味を持ちやすい記事もたくさんあります。

ムロツヨシさんとか、ももいろクローバーの百田さんの記事などは、「知っている人の記事」という身近さがあると思います。(←もちろん、これらの記事も「要約」課題の対象です)

←でも、意外とみんな「政治経済」系の難しい記事を要約してきたりします…。←夏期講習・冬期講習の国語で「社会」系が強くなってきている印象

 

←「文春」などのようなゴシップネタがないので、比較的「良質な」記事が多いと思います。

この「国語」の学習は、いうまでもなく1か月や2か月で成果がでるようなものではありません。すごく長いスパンで成長を考えた学習です。

ただ、もしこの学習で効果を出せるとすれば、それはとんでもない効果を発揮するかもしれません。

「一生モノの役立つ学力」を身に着けてほしい

私は生徒全員にそう願っています。

その中に、「高校入試」や「大学入試」で問われる学力が含まれていると考えます。

一回の学校の定期テストで

塾の先生が、「最低でも●●点上げます。」とか、

親御さんが、「何点上がったら、ご褒美で何かを買ってあげます。」とか、

そんな安っぽい学習に、私は賛同したくありません。

今の大森山王学院中学部の「国語」がどういう成果になっていくか、今の中1・中2生たちが、高校生になったとき、大学生になったときに、一つの答えが出てくると信じています。

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大森山王学院では、「今の自分を本気で変えたい」と思っている中学生の皆さんのお越しをお待ちしています。現状の学力は問いません。親御さんではなく、ご本人に「今よりも勉強ができるようになりたい」という意思があること。それが唯一の入塾条件です。受験指導経験豊富なプロ講師が、受験までの走路を的確にサポートします。

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大森山王学院 中学部主任 山口 拓郎

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