大田区大森の進学塾、大森山王学院の山口です。
「受験に成功する生徒」シリーズの第三回目。(他にもいろいろ語りたいことはありますが、ひとまず今回が最終回)
「敵」
随分と物騒な表現です。
でも、受験って「戦い」です。戦う時は戦う相手をしっかり見定める必要があります。戦う相手を間違えると、受験は間違いなく成功しないで終わります。
間違っている相手① 「親や先生」
あからさまに「親」が敵だ、とか学校や塾の先生を「敵」として認識している受験生なんてほとんどいないはずです。
しかし、おおよそ3~4割くらいの受験生が、親や先生を無意識のうちに「敵」として頭の中で設定していたりします。
「うちの親が、『勉強がたりない』とか『やる気がない』とかいろいろうるさくて…。」
「塾の先生が『ここがダメだ、あそこがダメだ』って、ウザい…。」
15歳。中3生の受験期に、身近にいる目上の人からの「あーだ、こーだ」は、はっきり言って「ムカつく」ものです。
もちろん、そういうイライラした気持ちを「反骨精神」のようにとらえて、自らを伸ばそうとするのは悪くないと思います。あるいは、親御さんや先生の言葉を「すべては受験で受かるためだ」と思って邁進するのもカッコいいと思います。
でも、残念ながら一部の受験生は、「ウザい親」や「ムカつく先生」に「あーだ、こーだ」言われたくないから受験勉強をしないと、とネガティブモードに入ってしまう。
これは、「ダメな受験生」の典型的なパターンです。
仮に「自分の入りたい高校に受かるため」という気持ちが50%くらいあったとしても、残りの50%が「親に言われているから」勉強していたんでは、おおよそ受験は受かりません。
どうしたらよいか。
「親や先生が叱ったりダメだししたりするのを、やめる」は不正解です。(言うまでもなく、子供を見下すような言い方や恐怖心を与える言い方があるなら改めるべきです)
そうではなく、子供(生徒)に、面と向かって真意を伝えてあげること、が重要です。
私は、受験生に対しては、受験生になるとき(中3の春)、夏休みに入るとき(中3の夏)に必ず伝えていることがあります。
「先生は、受験生のあなたたちに対して厳しい言い方をすることが多々あるだろう。でも決してあなたたちを嫌っているわけでも、あなたたちを憎んでいるわけでもないので、そこは間違えないでほしい。でも、受験において高い目標を一度設定したら、そこに到達するようにあなた自身が全力を尽くさないといけない。そのために必要だと思ったことは、私は常に言い続けるからね。」
2回か3回、なにかのついで、ではなく、落ち着いた瞬間にそれを子供たちに伝えてあげることは親切なことです。15歳なら、趣旨がわかります。そして、何度か折を見て伝えてあげることで、のちに厳しく叱られて本人がイライラすることがあっても、感情が落ち着いたら再び、「受験に受かるために頑張ろう」と努力することができるようになります。
間違っている相手② 「自分自身の心」
「自分の最大の敵は自分自身だ。」
という言葉を聞いたことがあるはずです。間違ってはいないでしょうが、私はあまり使いたくない言葉です。
自分の気持ちの弱さに打ち勝つことはもちろん重要だと思います。私も過去のブログで何度もその点について書きました。はっきり言って、受験の合否の半分くらいは受験生としての一年間をどれだけつよい「心」で打ち込めたかにかかっていると感じています。
でも、それだけ大事な「心」の部分を「敵」としてみなしたら、受験には負けてしまうんですよ。
心は弱いです。だからこそ、心を「味方」にしてあげたいといけない、と私は思います。
私にとって、受験の「敵」とは、入試問題のことだ、と受け止めています。
「おいおい、さんざん書いておいて『入試問題が敵』とかなんなんだ」
と思われる方もいらっしゃるはずです。でも、実際そうではないですか。どんなに親や先生が叱ろうと、気持ちを安定させようと、勉強しようと、偏差値が伸びようと、入試当日の「入試問題」で合格点を取れた人が、受験に合格です。そこに、「今までの努力」とか「人として立派か」なんて関係ありません。入試前日まで遊びまくって受験勉強まったくしていなくたって「入試問題」という敵を倒したら受験は合格です。
だから、自分の弱い心を、入試問題という敵を倒すために、味方につけることが入試では必要です。
「この敵(入試問題)に勝ちたいんだ。自分の心、僕に力を貸してくれ」と。
そうすると、自分も、自分の心も「共通の敵」に向かって走るようになってくれたりします。
ちなみに、親や塾の先生も、入試問題という敵を倒すための「お助けアイテム」だと思うと、あまりイライラしなくなりますよ。敵を倒すために何度も使えるアイテムです。
親に、受験勉強頑張るために必要な「夕飯」をお願いしてみましょう。
親御さんに「夜食におにぎり作ってほしい」と言ったことはありますか?
夜食を自分からお願いして作ってもらったからには、自分自身も途中で寝るわけにはいきませんよね。
「ここの高校行きたいな」と思ったら、すぐに親御さんにお願いして一緒に学校見学に行ってみてください。
「親と一緒なんてウザいな」とか思いますか。でも、いざ「一人で高校見てこい」って言われたら、かなり孤独で不安なものですよ。たった一人で高校の受付で挨拶して、質問して、案内してもらってるときに初対面の先生と会話なんてできますか?親という「アイテム」に相当助けられていることに気づかされるものです。
塾の先生にも、山のような質問ができるように、事前に家で勉強して「わからないところ」をリストにしたり、付箋を貼っておきましょう。せっかく塾に通っているんだから、通ってない人の100倍くらい知ってることを増やしてください。勉強のやり方、覚えるテクニック、勉強する内容の優先順位、受験校パターンの方法、受験校を決まるときのアドバイス…。いろんな情報をすぐに引き出せる、塾って最強のアイテムですよ。
受験に成功する生徒は、決して親や先生にイライラしないわけではないです。自分の心の弱さに負けそうになることもあります。全くそうならなかった受験生は、今までほとんどいませんでした。でも、入試問題に対して取り組む姿勢は間違いのないものでした。つまり無意識のうちに「入試問題」という「敵」をしっかり捕らえていた、と思います。
本当に、受験に受かりたい皆さん。今日から、この「敵」をロックオンしてみてください。
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