今回はちょっと個人的な話。
昨年12月。
江戸川の、とあるトヨタの販売店で見つけた一台の中古車。
「うわー、よくこんな個体が残ってたな…」というのが最初の印象でした。
クルマがお好きな方はご存じの通り、トヨタ・カローラランクスです。2001年に発売されて2006年まで生産していました。新車当時はそこそこ売れていたし、若者にもそれなりに人気があったものの、一代限りで消えてしまった残念な車。
「もう20年も前の車なのかぁ」
かつて免許をとったばかりの頃、この車に乗ることを憧れていた自分がいたことを久々に思い出しました。
欲しくてたまらなかったけれど、当時の私は大学生。当然ながら150万円の新車を買う財力などありません。結局、大学3年生の時に初めて買ったマイカーは、地元の中古車店に置いてあった9年落ちのスバル・ヴィヴィオ(本体価格7万円)。壊れて運転席側のパワーウインドも動かないオンボロの軽自動車でしたが、大学生活の自由な時間をフルに使って日本中を走り回りました。
あれから十数年(二十年弱)。スバル・ヴィヴィオ→トヨタ・ラウム→ダイハツ・ムーヴ→トヨタ・カローラスパシオ→スバル・レガシィーB4→トヨタ・ラクティスと乗り継いで、6代目の愛車ラクティスの買い替えを考えていたときに出会ったのが、このランクスでした。
2006年式の最終型。「(かつて憧れていた)あのランクスだ!」と。
考えてみると、なんで5年前とか10年前にこの車買わなかったんだろう?(人の趣味、ってそんなものです。)
15年前の車とは思えないほど、ピカピカな車。ヘッドライトは黄ばみが全くないし、そもそもリフレクターがきれい。ボディーも水垢がほとんど見当たらないし、樹脂部分も全然劣化していない。
室内とか、まだ新車の匂いがするし、実際新車のように傷ひとつなく綺麗です。
走行距離はなんと、わずか28000キロ!
奇跡のような個体!
おそらく、高齢者のユーザーが屋根付きの車庫に入れて、ほとんど動かさなかったんでしょう。
これは相当の掘り出し物だなぁ、、、。
でも、さすがに15年落ち。(本体価格よりも)修理代の方が最終的に高くなることは間違いない。少し躊躇。
だけど、ここで買わなかったら一生手に入らないかも…。
迷った挙句、
最終的に…
今年の1月、我が家の7代目のマイカーになりました。
いやー、
すごくいい車です。
4ATが軽快!CVTに慣れてしまって久しかったのですが、「やっぱり4ATのほうが車を走らせてる感があるな」と思いました。かといって5MTを普段の足にはしたくない無精者なのです…。
もっとも、当初危惧したとおり、ここからいろいろ修理が必要です。
距離は少ないとはいえ、足回りがヤレ過ぎ。地面からの衝撃がダイレクトに体に響いて、1~2時間乗ると腰が痛くてたまりません。
溝は充分に残っているものの、タイヤが2006年当時のノーマルタイヤなのが最大の問題なんでしょう。ゴムが劣化して固くなっており、全然ダメ。今月中にタイヤは交換する予定です。
ブッシュやショックアブゾーバも変える必要があるかな…?
この辺はプロに見てもらってから判断しようと思います。
いずれにしても、直し直し、3年は乗ろう、と決意。塾講師の性【さが】なんでしょうが、兎にも角にも「3年」を一区切り、としてしまう癖があります…。
さすがに、伊藤かずえさんのシーマのようにはいかないと思いますが、可能な限り大切にしたいと思っています。
さて、塾の仕事をしているときも、私は新しく新入塾の子がやってくるとワクワクします。「この子は、どんな可能性を秘めているのかな?」、「どんな道をこれから歩んでいくのかな?」と。
塾を探して、新たにやってくる子の中には、そして親御さんの中には、あたかも「私は価値がほとんどなくなった古いオンボロの車です。」と言わんばかりに自信をなくして塾の門を叩いてこられる方もいらっしゃいます。
周りの多くの人が、一見そのように評価をしているように思えても、あるいはそう感じるだけの残念な経験を今までされてきたとしても、大森山王学院に来られるときは、一旦そういいったネガティブな感情は置いて、再スタートする気持ちでいらしてください。私は、どんなお子さんにも、「ダイヤモンドの原石」のような輝きと、「掘り出し物」を見つけたときのようなワクワク感が沢山詰まっている、と考えています。